2011/09/01
その他
夜長月(よながつき)
早いもので、今年も9月となりました。
このフレーズは1年の内、どの月でも使えます。旧暦名『長月』(ながつき)。その語源は、日の暮れが早くなり、夜が長くなる『夜長月』(よながつき)が一つにあるようです。
昼が長い夏至の頃が大好きだと6月のコラムで書いたばかりですが、今月は夜の長さが昼を逆転します。
お彼岸辺りの気分を大相撲の実況風に表現するとこうなります。「3か月前は土俵際まで追い詰めた『昼長山』でありますが、相手も徐々に押し返し、土俵中央から今度は『夜長月』が攻勢に転じました!」
『なぜ、こんな例えをするのか?』と言えば、実は私は相撲が大好きなのです。40年前当時、子供が好きなベスト3を『巨人、大鵬、玉子焼き』などと言っていましたが、私の場合、「大鵬、巨人、玉子焼き」の順序が正しかった記憶があります。その後現れた初代貴ノ花にはすっかりシビれてしまい、本当に大ファンとなりました。
もちろん、観るだけでは気の済まない私でしたから、相当修行も積みました。狭いわが家の稽古場となったのは、寝室の6畳間で、大相撲中継で興奮した私は父親にそれこそ何番も胸を借りたものです。得意は『左四つ、頭をつける体勢からの右上手出し投げ』・・・貴ノ花関必勝の型です。
次の日、学校の砂場でこの技を試され、転がされるクラスの男の子たちは、いい迷惑だったことでしょう。
・・・大人になった現在、腕相撲と酒の強さでは分の悪いダイキョー勇士会、職人の面々。しかし、本場所が行われる今月など、グラスを交わす私の笑顔には「おい、相撲だったら、ひと泡吹かせてやるぞ」という思いが多少は含まれているのです。