2009/05/01
その他
たけのこ
先日、私の家にモウソウの筍が一本届きました。
友人で飲み仲間の、板金屋社長宅の竹林で採れたもので、届けてくれたのは、彼がよく行く寿司屋のご主人です。
食べ物に好き嫌いのない私は、その季節に手に入る食材がいつも楽しみです。
ところが板金屋社長はこの筍が好きではありません。
そんなことから「ねぇ、みっちゃん(板金屋社長の愛称)、筍の時期になったら、俺にちょうだいね。」と言って飲んでいるのを、やさしい寿司屋のご主人が聞いていて、自ら掘って届けてくれたのです。
まずは、筍ごはんにして食べるのが我が家流ですが、採れたての味はやはり格別です。
毎年、筍で思い出すことがあります。
お菓子職人だった私の父親が、近所の家で謝っている光景です。
40年前の私は、よく遊んでもらった従兄の『ヒデアキあんちゃん』が作る竹の弓にあこがれていました。
彼の作る弓は真竹を使ったものでしたが、自分でも作りたくなったわんぱく坊主は材料探しに出かけました。
すると、自分の太ももほどもある立派な竹がすぐに見つかり、「これなら、ヒデアキあんちゃんの弓に勝てる!」と心が躍りました。
早速、のこぎりを持ち出して切り取り、枝のついた竹を引きずりながら凱旋して、父親に見せたものです。
父親は苦笑いをしてから、自分の作ったお菓子を包みにして、庭に立派なモウソウの竹林がある小学校の校長先生宅に出かけて行ったのです。
出来上がった筍ごはんを仏壇に供えて「あの時はごめんね、おとうちゃん」と苦笑いをする、この季節の私です。
それにしても、今年の筍は例年より一週間も早く採れましたが、これも地球温暖化の影響でしょうか。